UVプロテクトの選び方はいろいろありますが、博士のおすすめする考え方はこんな感じになります。
1から3はそれぞれ連動してるので、単純に切り離して考えるのは難しいのですが、それぞれについて記します。
まずは、ケミカル処方とノンケミ処方から。
化粧品の世界では、一般的に、ケミカル処方の「ケミカル」は紫外線(UV)吸収剤のことを意味します。
つまり、紫外線吸収剤が配合されているサンプロテクト剤の処方ことを「ケミカル処方」と呼んでます。
一方、ノンケミ処方とは、「ノンケミカル」の略ですから、紫外線吸収剤を使っていないサンプロテクト剤の処方のことになります。
紫外線反射剤と言われる成分を配合し、光を反射することによってサンプロテクトするタイプの処方のことをいいます。
さて、ケミカル・ノンケミカル、どちらが優れているか?
実は…どちらかに軍配が上がることはありません!
両方に一長一短があり、
使用する方の好み、肌質、目的によってサンプロテクト剤の選び方は変わってくるのです。
では、
ケミカル&ノンケミカルという切り口だけで考えてみましょう。
ケミカル処方
紫外線吸収剤にはお肌に対する刺激性を有する成分が多いのが事実。
お肌が弱い方は避けた方が無難といえるでしょう。
ただ全ての方にあてはまることではないので、まずは少量で試してみて、お肌のコンディションを実際に確認してみる、ということが肝心です。
お肌の弱い方の場合荒れてしまうことはもちろんのこと、汗と一緒に流れでた紫外線吸収剤が目に入ると「しょぼしょぼ」したり、目が痛くなったりします。
(目に入った時は必ず水で洗い流してください)
おもな紫外線吸収剤の成分名
- メトキシケイヒ酸オクチル
- メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
- ジメチルPABAオクチル
- t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン など
ノンケミカル処方
紫外線吸収剤に敏感な方にとっては、吸収剤の刺激性のことを考えると、お肌に優しいということがいえるかもしれません。しかし紫外線吸収剤が平気な肌の方も多くいらっしゃいます。
※紫外線吸収剤だけではない、お肌のトラブルのもとになるもの
紫外線反射剤には細かい粒子(パウダー)が含まれています。使用時には液体と混ぜるためによく振らなければいけないことと、粒子が黒い服などに付き、汚れとなって落ちにくいなどの短所があります。
おもな紫外線反射剤の成分名
- 酸化亜鉛
- 酸化チタン
紫外線吸収剤が合わない方はノンケミカルがおすすめということになりますが、
ノンケミカルでもお肌に合うかどうかは、充分に事前確認することをおすすめいたします。
紫外線吸収剤だけではない、お肌のトラブルのもとになる成分について
紫外線反射剤の代表的な成分は「酸化チタン」「酸化亜鉛」といい、粉末状のものになります。
これを化粧品として製品化するとき、使いやすさを考え液体状にする場合があります。
その際、粉末をキレイに分散させるため、液体の粘度(とろみをつける)を高めたり、乳化したりなどの工程が入ります。(この時、乳化剤などが使用されます。)
紫外線吸収剤だけではなく、ノンケミカル処方の場合でもこういった
ある種の乳化剤や界面活性剤が肌のトラブルを引き起こすこともあるのです。
まずは成分表をよく見てから
敏感肌の方や、今まで化粧品で肌荒れを起こしたことのある方は、新しい化粧品を使用する際は必ず成分表をよく確認し、お肌に合わない成分を自ら知ることを心がけましょう。
カラダの健康と同じでご自身のお肌のコンディションを知ることは、
お肌の美しさを保つ、重要なポイントにもなるのです。