■剤型による選択
(乳液?クリーム?ゲル?それとも?)???
剤型とは、医薬品等を、その目的・用途等に適する形状に加工した形のことを意味します。
例えば、固形なら錠剤・丸剤・散剤・顆粒剤、液体なら液剤、ローション剤、軟膏剤などがあります。
つまり、整形された形とその製法によって剤形の名称が決まるのです。
では、化粧品にも剤型はあるのでしょうか?
化粧品の剤型とは、化粧品の中身の状態によって分類されます。
化粧品は「水」と「油」で出来ています。
しかし、「水」と「油」は混ざりません。
水を油を混ざった状態にするためには、「界面活性剤」や「乳化剤」を用いる必要があります。
(界面活性剤・乳化剤に関する詳しい話は別の機会で説明する予定ですから、詳細説明はここでは省きます)
化粧品には2つの剤型があり、水がメインで油が少ない(もしくは無い)タイプと、その逆で、油がメインで水が少ない(もしくは無い)タイプです。
水中油(O/W)型:水中に油分が分散しているタイプ
油中水(W/O)型:油中に水分が分散しているタイプ
O/Wという表現の説明ですが、O=Oil(油)、W=Water(水)の略で、Wが分母でOが分子…、つまり水の中に油が分散している、と理解してください。
くどくどと長くなってしまいましたが、
■化粧品にはO/WとW/Oの2つの剤型がある!
ということです。
実際に販売されている化粧品が、O/Wなのか?W/Oなのか?は記載されていないので見分けがつきません。
専門家は全成分を確認すると、概ね判断することができますが、一般の消費者の方々は難しいかもしれません…。
では、O/WとW/Oの剤型の違いで、何が違うのでしょうか?
ファンデーションを例にとって考えてみますと、O/WとW/Oでは油中水=W/O型の商品の方が、「化粧ノリ」と「化粧もち」が良い傾向が伺えます。
ファンデーション以外でも、オイルリッチな化粧品の方が、化粧ノリが良くて長持ちする傾向があると言えるでしょう。
化粧品の剤型は以上のように2種類あると申しましたが、もっと細分化すると、色んなタイプに分類することができます。きちんとしたルールはないのですが、
- 化粧水タイプ
- 乳液タイプ
- ジェルタイプ
- クリームタイプ
- オイルジェルタイプ
- 2層式液体タイプ
- 粉末タイプ
- スティックタイプ
等々
化粧品の目的と用途に応じて、色んなタイプが存在します。
広い意味では化粧品の剤型はO/WとW/Oがあると申し上げましたが、もっと細分化すると色んなタイプの化粧品があることがわかります。
さて、ようやく本題に近づいてきました。
色んな剤型やタイプのものがあるUVプロテクト剤ですが、どのように選べばよいのでしょうか。
次の回に、説明させていただきます。